第71回 阪神近代文学会2026年度夏季大会 プログラム

【日時】2026年7月25日(土)15時00分~

【会場】オンライン開催

  ☞ 入室の際は、こちらをクリックしてください(案内画面が開きます)。

開場 14:40~

開会の辞

研究発表(15:05〜)

小栗風葉「亀甲鶴」における〈美〉/ 金 成圭(神戸大学大学院)

総会(16:15~)

閉会の辞

▼参加にあたっては、事前予約等は不要です(どなたでもご自由にご参加いただけます)。

▼当日の発表レジュメは右からダウンロードできます。☞発表レジュメ

▼会員のみなさんには、開催のおしらせをメールでも配信しています。不着の場合は事務局(krweiwei[AT]tiger.kobe-u.ac.jp)までお知らせください。

 

第71回 阪神近代文学会2026年度夏季大会 発表要旨

小栗風葉「亀甲鶴」における〈美〉

 神戸大学大学院博士課程前期課程  金 成圭


 小栗風葉の「亀甲鶴」は、1896年12月『新小説』に発表された。風葉は、1894年の暮れ、徴兵検査のために愛知県半田市に帰郷していた。その際、師匠の尾崎紅葉に勧められ、地元の酒蔵をなぞらえて本作を執筆した。「亀甲鶴」の原稿は、紅葉から当時の『新小説』の主催者であった幸田露伴にも紹介される。本作は露伴の激賞を受けたことから掲載に至り、風葉の出世作となった。
 「亀甲鶴」は従来、同時代評や先行論において、露伴の「一口剣」(1890)や「五重塔」(1892)の模倣、紅葉の「心の闇」(1893)の影響、武田仰天子「造酒奴」(1891)との類似性が指摘されてきた。本作に関して、このような同時代文学の受容が指摘される一方、風葉の独自的な創作と思われる個所については、その分析が留保されてきた。
 本作には、「野呂又」と軽蔑される倉働の又六が、主家の娘のお杉に対する一心から杜氏の仕事を引き受ける姿が描かれている。又六が酒造りをやり遂げる場面は、露伴の描いていた「こけの一念」に似ている点が認められる。しかし、お杉の美貌に対する又六の執着心が彼の行動の起爆剤になっているところは、露伴作品と異なっており、この点に関しては十分な解釈がなされていないように考えられる。
 本作執筆当時の風葉は、文学への念を断ち切ってほしいという父母の反対にぶつかって放浪していたが、改めて文学に対する志を立てて、筆を執ったのである。このような事情を念頭に置くと、本作の女性の美への執着は当時の風葉の文学に対する執念と類比的に捉えられるのではないかと考える。
 上記の諸事情に踏まえ、本発表では、主人公又六のお杉の美に対する執念に着目しつつ、「亀甲鶴」を単なる模倣ではなく、美への執念から触発される職人意識を描くことで同時代作品との差異化を図った作品として位置づけ、物語や人物造型に作者風葉の投影が認められる作品として読み直す。具体的には、美を希求する又六の姿と、風葉の文芸における美文観がいかに照応しているかを明らかにし、本作における美の具現の様相について考察を試みたい。

第71回 阪神近代文学会2026年度夏季大会 発表者募集

阪神近代文学会では、2026年夏季大会(第71回大会)を、7月25日(土)オンライン(Zoom使用)にて開催する予定です。

つきましては、大会での発表者を募集いたします。奮ってご応募ください。 

本学会は研究者育成を目的のひとつにしており、発表時間 40分・質疑応答時間 20分と、余裕を持って設定しております。

発表希望の方は、「発表題目」と「発表要旨」(800字程度。発表をお願いする場合はホームページ等にも内容を掲載します)を明記の上、メール(もしくは郵便)で事務局へお申し込みください。 

 

締め切りは、6月5日(金)とします。

 

〒657-8501 兵庫県神戸市灘区六甲台町1-1

 神戸大学文学部 梶尾文武研究室内

 阪神近代文学会事務局

 E-mail:krweiwei@tiger.kobe-u.ac.jp

 Tel:078-803-5537(梶尾研究室)

 

*学会当日に使用するURLは、後日お知らせいたします。

*今回の募集については、メールでもお知らせしています。不着の場合は上記事務局までご連絡ください。

『阪神近代文学研究』27号投稿募集(期間延長)

阪神近代文学研究』27号の論文募集の期間を延長します。

  ☞『阪神近代文学研究』投稿規程(2024年7月改訂) - 阪神近代文学会

  締切は、2026年6月30日(消印有効)です。奮ってご投稿ください。

 

【送付先】〒657-8501 神戸市灘区六甲台町1-1神戸大学文学部梶尾文武研究室内

           阪神近代文学会事務局

【問合せ先】krweiwei[AT]tiger.kobe-u.ac.jp(梶尾研究室)

「阪神近代文学研究」J-STAGE登載のおしらせ

本学会の機関誌「阪神近代文学研究」が、J-STAGEに登載されました。 

www.jstage.jst.go.jp

14号(2013年刊行)以降、登載作業を順次進めています。

本誌掲載論文のJ-STAGE登載を希望しない著者の方は、下記メールまでご連絡下さい。

 連絡先 hanshinkindai2023_2026[AT]aol.com(阪神近代文学会事務局)

『阪神近代文学研究』27号(2026年5月刊行予定)投稿募集

阪神近代文学研究』27号(2026年5月刊行予定)の論文投稿を募集します。

  ☞『阪神近代文学研究』投稿規程(2024年7月改訂) - 阪神近代文学会

  締切は 2026年1月31日(消印有効)です。

 

【送付先】〒657-8501 神戸市灘区六甲台町1-1神戸大学文学部梶尾文武研究室内

           阪神近代文学会事務局

   

 

*『阪神近代文学研究』では、14号(2013年刊行)以降の掲載論文をJ−STAGEに登載することを予定しています。登載をお認めいただけない場合は、下記までご連絡ください。

  krweiwei[at]tiger.kobe-u.ac.jp(梶尾文武研究室内本誌事務局)

 

第70回 阪神近代文学会2025年度冬季大会 プログラム

 
【日時】2025年12月6日(土)13時30分~
【会場】相愛大学 本町学舎 C601教室
  ☞ キャンパスマップはこちら 
開場 13:00~
開会の辞
研究発表(13:40〜)

・資料報告 日本人捕虜による雑誌「尖兵」/ 金岡 直子(大阪産業大学滋賀大学摂南大学天理大学常葉大学奈良大学非常勤講師

北原白秋「文庫調」言説の特質と機能:同時代文語詩と比較しながら/中林 晃成(岡山大学大学院社会文化科学研究科博士課程前期課程)

安部公房箱男』論:箱の物語と実存を巡って/長澤 拓哉(神戸大学大学院人文学研究科研究員)

閉会の辞
懇親会 (18:00ごろ~)
▼参加にあたっては、事前予約等は不要です(どなたでもご自由にご参加いただけます)。
▼懇親会につきましては、会員の方に発送する案内ハガキまたはメールにてご確認ください。
▼当日は入会申込書をご用意いたします。会員外の方は、ぜひこの機会に入会をご検討ください。