[阪神近代文学研究]第14号(2013/5)

後日譚に見る上野戦争
高畠藍泉著『巷説児手柏』と「楓時故郷の錦木」を中心に   魯惠英

鷗外『うたかたの記』攷 瞬間即永遠のパラドクス   上野芳喜

国木田独歩「春の鳥」私論 〜更に意味あるについて〜  山口実男

小説『宿命』における本文異同の問題
初出・新聞連載「宿命」と単行本『宿命』との比較において   福森裕一

太宰治「燈籠」の一考察 さき子・振り返りのモノローグ   山田佳奈

太宰治「女生徒」に挙げられた図書、映画 読者の〝女生徒 表象受容とその振幅   川辺久仁

中島敦狐憑」論 記憶装置としての「物語」  趙楊

内山完造の作品世界 〈人情味〉の溢れる伝統的都市空間としての上海   呂慧君

砂の器』の中国・台湾訳本に関する一考察 八〇年代の出版事情を中心に   李彦樺