■『阪神近代文学研究』第18号(2017/5)
森鷗外と人種・黄禍論 ―戦争、文明、衛生学の視点から― 李凱航
画になる女と画を描く男 ―夏目漱石『草枕』を視座として― 杏中得子
『文芸時代』における芥川龍之介の受容 ―「新感覚派」の直面する問題点と合わせて― 李慧珏
少年の想像力 ―中上健次「一番はじめの出来事」論― 松田樹
安部公房「洪水」論 ―洪水が起こる原因とその意味について― 顧蒅淵
三島由紀夫と雑誌『奇譚クラブ』 ―「愛の処刑」と「憂国」との関連を視座にして― 朴秀浄
寺山修司共作戯曲「身毒丸」論 ―コラージュとしての見世物― 劉夢如
澁澤龍彥のプリニウス 浦野剛司
選ばれないサラリーマン ―一九六〇年代団地映画における両義的な戦後― 今井瞳良
紹介:総合研究センター報告書「近代化と学問」 宮薗美佳
■『阪神近代文学研究』第17号(2016/5)
文学における電話前史 ―遅塚麗水『電話機』に描かれた電話― 黒田翔大
広津柳浪『今戸心中』論 ―『春色梅児誉美』と吉里の心のあり方― 平田恵美子
仮名垣派から黒岩涙香へ ―明治二〇年前後の新聞小説について― 松原真
芥川龍之介『湖南の扇』論 ―中国体験との関連の視座から― 周芷冰
武田泰淳『幻聴』論 ―昭和二〇年代中頃から後半にかけての武田泰淳― 藤原崇雅
藤本事件と『熊笹にかくれて』 ―療養所内での救援活動の実態 西村峰龍
遠藤周作『死海のほとり』における読む行為 ―イーガルの手紙を通し 斎藤佳子